私は長きに渡りRIDINGHIGHというカットソーを中心としたブランドのものづくりをしています。その中で色々なモノを作ってゆくうちに、自分なりのブランドを始めた時と今、自分自身の思うモノづくり(考え方やこだわり方)に違和感を持ち、悩む日々を送っていました。

 今作っている商品はもちろん好きですが、はじめから新しいフィールドに向けて、また何かを作ろうと考えた時に、ブランドを立ち上げた時とはあきらかに違った考え方がある事に気がつきました。年々進行する地球温暖化や世界中で起こる震災など、常に頭の片隅に思い生活している中、それは今向き合わなくてはならない、地球に向けての環境問題や、モノを作る際に出る廃棄素材など、当然の様に考えはじめました。少しだけでも自分が出来る事などを考え、理由のある背景で本当に良いもの、ストレス無く大人に着用して頂ける商品を提案したいと、V.G.GARMENTSを発信していこうと決めました。そんなある日、ナナミカさんより弊社の素材作りに興味を持って頂き、ブランド発信と同時にコラボレーションの話が進んでいきました。

 

今回使用している裏毛について

表の糸には農薬や肥料を一切使用していない畑で栽培されたオーガニックコットンを使用しています(中糸も同じ) 肌に触れる裏部分には糸の短い繊維を紡いだ太さの均一ではない素材な雰囲気を持つベジタリアンシルク(シルク100%)を使用しています。

 その糸を使用して、今や日本の伝統的な編み機の代表と呼ばれる、大正時代から現存する吊り編み機という、特殊な編み機を用いて空気を含ませながらゆっくり丁寧に編み上げています。この編み機で編み立てられた商品は、洗濯を重ねても実感出来る手編み感覚な豊かな風合いを持続する商品に仕上がります。

 今回の素材は特別にサイズ別の丸胴(脇にハギのない製品)編み機で寸法別で機械を変えて(丸のまま使う場合は編み機は一つサイズのみしか出来ない)編み立てを行っています。丸胴生地を使用する事で、生地の裁断によって発生する本来廃棄される裁断くずと呼ばれるゴミを激減できる、エコな素材になります。

 

 

 

 

 

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